logo

TamaT

SERVICESWORKSCOMPANYPRICEBLOGSCONTACT

BLOGS

- TamaTの開発事情 -

Jamstackの注意点:WordPressとのギャップを徹底解説

Jamstackの注意点:WordPressとのギャップを徹底解説

2024.12.17

Jamstack概要

こんにちは!TamaTエンジニアの増田です!
最近、多くの方からJamstackへの移行に関する不安の声を耳にします。特に、WordPressから移行を検討されている方からは、「従来の運用に支障が出ないか」という質問をよくいただきます。ChatGPTでJamstackの注意点を検索される方も増えていますが、実際の開発現場ではどうなのでしょうか?
今回は、当社で多数のJamstack案件を手がけてきた経験から、特に注意が必要な点とその対処法について解説していきます。

下書き機能について

ChatGPTの回答:
「Jamstackでは下書き機能が使えないため、コンテンツ管理が難しくなる可能性があります。」

実際のところ:
これは補足が必要な点です。ヘッドレスCMSには下書き機能自体は備わっていますが、運用者だけが下書き状態のコンテンツを閲覧できるプレビュー機能を利用するためには、別途開発が必要になります。
当社では以下のような実装を標準的に提案しています:

  • プレビューモード用のページ構築
  • 下書きコンテンツを表示する検証環境の構築

これらの機能は、WordPressでプラグインを入れるようにすぐには使えませんが、当社ではプロジェクトの初期段階から、これらの機能実装を込みで見積もりとご提案をいたします。結果として、WordPressと同等以上の使いやすさを実現しています。

フォーム機能について

ChatGPTの回答:
「WordPressのようなプラグイン&プレイのフォーム機能がないため、実装が複雑になります。」

実際のところ:
確かにプラグインのような手軽さはありませんが、カスタム実装できる分、柔軟性が格段に高くなります。当社では以下のような対応が可能です:

  • 高度なバリデーションの実装
  • 基本的なメール送信であれば、無料・低コストのサービスで簡単に実装可能
  • リアルタイムでのフォームデータ処理
  • Slackやメール、LINEなど、様々な通知方法との連携

コンテンツ更新の反映スピード

ChatGPTの回答:
「ビルドが必要なため、更新が即時反映されません。」

実際のところ:
これは半分当たって半分外れています。確かにフルビルドが必要な場合は時間がかかりますが、最近のJamstackでは以下のような最適化手法があります:

  • ISRによる一定間隔での自動再生成
  • オンデマンドRevalidationによる即時更新
  • リアルタイムに近いコンテンツ更新(SSR、CSR)の適した使い分け

当社の実績では、大規模サイトでも数分程度でコンテンツの反映が可能です。特に、オンデマンドRevalidationを活用することで、重要なページの更新を数秒で反映することも可能です。

Jamstackならではの大きな価値

このように、Jamstack構築には一定の懸念点があるものの、最新の技術やノウハウを活用することで十分にカバーできます。そして何より、これらの懸念をはるかに上回る価値があるからこそ、多くの企業がJamstackへの移行を選択しています。
代表的な価値として以下の3つが挙げられます。

セキュリティ

フロントエンドとバックエンドが完全に分離された構成により、高いセキュリティを実現します。サーバーサイドの処理が必要な機能は、それぞれ独立したマイクロサービスとして実装されるため、Webサイト全体への攻撃リスクを大幅に低減できます。

パフォーマンス

事前にビルドされた静的ファイルをCDNで配信することで、高速なページ読み込みを実現します。必要な機能のみを実装するアプローチにより、パフォーマンスを安定して維持できます。当社の実績では、ページ読み込み速度が従来の1/10になったケースもあります。

運用コスト

従来型のCMSで必要だったサーバーの定期メンテナンスが不要です。また、フロントエンドは静的ファイルのみの構成となるため、サーバーの負荷を気にする必要がありません。セキュリティアップデートの頻度も大幅に削減され、運用負荷を最小限に抑えられます。

まとめ

Jamstackには、従来のCMSのような手軽さをそのまま実現できない部分があります。しかし、適切な実装とツールの選択により、これらの課題は十分に解決可能です。
特に以下のようなプロジェクトでは、初期の実装コストを上回るメリットが得られます:

  • セキュリティとパフォーマンスを重視するプロジェクト
  • カスタマイズ性の高い実装が必要なケース
  • 将来的なスケーリングを見据えたサイト開発
  • 運用コストの最適化を目指すプロジェクト

一方、低予算でなるべく早くサイトを立ち上げたい場合は、WordPressでの構築も検討に値します。

当社ではお客様のプロジェクトに応じて、最適なソリューションをご提案いたします。Jamstackでの開発をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。